新型コロナウイルス拡大に伴い在宅ワークがスタンダードになっている現在、元から在宅ワークが主だったクラウドソーシング業界はどのような影響を受けているのでしょうか。
今回はクラウドワークス 、ランサーズ の登録者それぞれ100人にコロナウイルス感染拡大の影響により収入にどのような変化があったか聞いてみました。

コロナの影響によって収入に変化はありましたか?
結果はこのようになりました。
クラウドワークス での調査

クラウドソーシングナビ独自調べ
- 増えた(27%)
- 減った(45%)
- 変わらない(28%)
ランサーズ での調査

クラウドソーシングナビ独自調べ
- 増えた(17%)
- 減った(52%)
- 変わらない(31%)
全体的な傾向として言えることは、今回のコロナ拡大の影響を受け経済的に大きなダメージを受けた企業が多いため、クラウドソーシングに流れてくる案件の数が激減しているということ、そして、在宅時間が増え、本業の収入が減ったことでクラウドソーシングで仕事を探している人が増えているということです。
そのため仕事の供給量に比べて需要が上昇しているため、発注する際の相場価格が下がっています。
ではアンケートの回答をみてみましょう。
クラウドソーシングでの収入が下がった
- 副業として働いている人など作業する人が増えたのか、仕事の数に対して人があぶれている状態です。参加したくてももう埋まっていたりすることが増えました。(二十代/女性/事務員)
- 記事ライティングのお仕事をしていましたが、発注者から広告収入が減少したことで、今後の継続は難しいと言われ、次々と契約を切られてしまったからです。(二十代/女性/学生)
- プロジェクト形式でテレビ番組のレビュー記事を受けているのですけど、依頼されているテレビ番組の1/3程度がコロナウィルスの影響で放送延期になっています。その為仕事量も1/3程減って収入は減っています。(40代/男性/会社員)
- コロナの関連で、依頼先の企業様からプロジェクトの保留や延期の打診がありました。現状、収入は惨憺たる状況です。(40代/男性/コンサル業)
クラウドソーシングでの収入が増えた
- リモートワークで自宅にいる時間が増えたことでクラウドソーシングに取り組める時間も増えたから。(30代/男性/建設業)
- クラウドソーシングにかけられる時間が物理的に増えたので、応募できる案件数も増え、結果的に少しではあるけれども収入が増えた。(30代/女性/サービス業)
- 在宅勤務で実質仕事の時間が減り、副業をこなす時間が増えたから。(40代/男性/製造業)
変わらない
- クラウドワークス を主に利用していますが、とくに仕事は変わらずあるため。若干、在宅の人が増えて簡単な案件が横取りされる感じはあるがそれほどでもない。(30代/男性/サービス業)
- コロナで逆に増えていると思われる案件もあり(特にYOUTUBE関連、健康や生活の記事執筆)、収入的にはプラスマイナスゼロになっている。コロナのネガティブインパクトに戦々恐々としていたが、ネットベースの職種にはあまり影響がない様子だと思う。(40代/女性/専業主婦)
- 最初は影響があるかなと心配していたのですが、特に仕事量も減ることがなく、自分のペースで仕事ができています。(40代/女性/販売業)
4月6日のクラウドワークス の調査を踏まえて
新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020年4月6日にクラウドワークス がクラウドワークス に登録しているフリーランス1400人に調査を行っています。その結果は以下のようなものでした。
■サマリー
・新型コロナウイルス感染症に伴う影響で、収入に影響が出ているフリーランスは65.1%
影響額は、30%以上が月額5万円以上の収入減となっており、15%以上が月額10万円以上の収入減
・具体的な仕事への影響、トップは「請ける仕事が減った」
次いで「受注予定のキャンセル」「進行中案件の遅延」「進行中案件の中止」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000050142.html
今回当サイトが5月8日~9日にかけて行った調査はクラウドソーシング市場への影響調査ですので、趣旨は少し違いますが、大枠としては同じ結果となっています。
4月から5月にかけての動きとしては、クラウドソーシングに出回る仕事の減少が続き、かつ緊急事態宣言が出てから一ヶ月が経ち、在宅ワークにある程度の慣れが生じたことで、本業以外での収入を得ようとするフリーランスの増加が加速したと言えるでしょう。
まとめ
コロナウイルス拡大におけるクラウドソーシング市場への影響まとめると、在宅ワークになり、通勤時間や本業の仕事量が減ったため、クラウドソーシングに当てられる時間が増え、クラウドソーシングでの収入が増加している人。
元々クラウドソーシングサービスを利用していたが、競争が激しくなり仕事を受けにくくなり、収入が減少した人の2パターンに大別されることがわかりました。
調査日時:2020/5/8 5/9
調査対象:クラウドワークス、ランサーズ に登録しているフリーランス200人(ランサーズ 100人、クラウドワークス 100人)